無個性

個性的、というカテゴライズによる無個性化

ああ、昼と夜の境界
ゆらり、浮かんでは消える
ああ、孤独に紛れて
ふわり、色付き始める

そう、透明な空に
淡い、黄色を放って
草原に踏み入れた
明日に、期待を背負って

きっと、愛をしているんだ
僕は愛が欲しいんだ
そこにルールはないんだ
言うならば僕の全てだ
16の若い僕には
その意味が分からないから
瞳、閉じた

どんな日々ですか、そっち側は
足元ばっか 見てませんか
寂しくなったよ、君がいない
僕は。僕は。僕は。僕は。僕は。

坂道を駆け抜ける
風は遠くの君の街へ
咲き誇る一輪の
花の匂いを連れて行く

ずっと、恋をしていたんだ
僕は君に恋したんだ
そこに理由なんて無いさ
言わなくても君が全てだ
十年後の青い僕には
その意思が重すぎるから
一人、俯く

こんな

こんな日々ですよ、こっち側は
青空澄んだ、この世界は
会いたくなったら目を瞑ろう
君に。君に。君に。君に。

あの日、空に描いた雲を
君に語った 僕の夢を
叶えるために生きて行こう
長い、長い、道の、先を

いつか、君に渡そうと
ポケットに詰め込んだ
儚い色が君によく似た花

ルーゲルダ

ちょっと棘は痛いけれど
花瓶に挿しておくからね